E-E-A-Tとは、読者にとって有益で品質の高いコンテンツであるかどうかを判断するための4つの評価基準のことです。SEOにおいて、EEATを重視したコンテンツ作成は非常に重要です。
本記事では、E-E-A-Tとは何か、評価基準やSEOのポイントについて詳しくご紹介します。
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E-E-A-Tとは?
E-E-A-T(イーイーエーティー/ダブルイーエーティー)とは、Experience(経験)・Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)・Trust(信頼)の頭文字を組み合わせたもので、高品質・良質なWebサイトであるかどうかを評価するGoogleの基準の一つです。
2022年12月まで、品質を評価する指標はE-A-Tでしたが、「経験」を加えたE-E-A-Tに一新されました。
検索エンジンの一つであるGoogleは、検索結果画面において「関連性が高く高品質である(ユーザーにとって有益になる)」と判断したコンテンツを上位に表示するとしています。[1]この「高品質なコンテンツ」に必要な要素を、Googleが明文化したものがE-E-A-Tにあたります。したがってユーザーに有益で優れたコンテンツを作成するためには、E-E-A-Tを満たすように意識する必要があるのです。
1.Google 検索セントラル SEOの基礎 「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」
GoogleにおけるE-E-A-Tの評価基準
経験・専門性・権威性・信頼は高品質なコンテンツを作るのに必要な要素です。経験・専門性・権威性がしっかりと備わったコンテンツは、信頼できる品質であるといえます。このため、いずれの要素も欠かせません。ここからはそれぞれの概要や具体例をわかりやすく解説します。
Experience(経験)
経験(Experience)は、発信しているテーマに対する実体験や経験を指します。
たとえばカフェの情報を探しているとき、多くの人は口コミを確認し、実際に来店した人たちの食事体験も判断材料にします。お店を利用した体験談は、ユーザーの目的である「どのカフェを利用するか決定すること」に対して有益な情報になるでしょう。
経験は「主観的な情報」になりますが、ほとんどすべてのテーマ重要視されるコンテンツです。服の着心地や化粧品の使用感、地域情報などのように、実際に使用したり、その場に訪れたりした人しかわからない情報は、あらゆるテーマにおいて良い判断材料・情報源になります。
つまりサービスの体験談・商品を利用した感想・業務の経験といった、その人にしか作成できない一次情報が「経験(Experience)」として評価されるということです。
Expertise(専門性)
専門性(Expertise)は、情報を発信しているWebサイトや執筆者が、そのテーマにかかわる知識や技術などを持っていることを指します。
テーマにかかわる知識・技術があるという意味では「経験」とも重なる部分がありますが、専門性はより客観的な知識が求められます。たとえば、カフェを紹介する記事なら、コーヒーソムリエがその知識に基づいて味を評価するようなコンテンツが「専門性がある」といえるでしょう。
また専門性があるかどうかは、Webサイトがそのテーマに対してどれくらい情報を発信しているかどうかでも判断されます。弊社のように記事作成やWebマーケティングに関する情報を発信しているWebサイトが、化粧品の紹介をしても説得力がありません。特定のテーマに特化して発信していれば、そのテーマにおいて評価されやすくなります。
Authoritativeness(権威性)
権威性(Authoritativeness)は、コンテンツの情報源が信頼でき、第三者から価値のあるコンテンツとして認知されていることを指します。
たとえば、専門家による監修が行われていない記事や、誰が情報を発信しているかわからない記事は、そうでない記事と比べて信頼できる情報源であるとは言い難いです。
そのためコンテンツを作成する際は、専門性に加えて誰が発信しているのか、どのような専門家によって監修されているかを明記しておくことが大切です。また、公的機関など信頼性の高いサイトから紹介・被リンクされている記事、さまざまなサイトやSNSで数多く言及されているWebサイトは、「広く信頼されている」として評価してもらえる傾向があります。
権威性についてはこちらの記事でも解説しています。
Trust(信頼)
信頼(Trust)は、情報を発信しているコンテンツやWebサイトに、読者が安心して情報を受け取れるような「信用・安全性・誠実さ」があることを指します。情報を発信する上で、ユーザーから信用してもらえるよう努める必要があるということです。
Webサイトのデータを暗号化させるSSL化(HTTPS)に対応しているかなど、セキュリティ的な側面から、コピーコンテンツではないか、運営者や運営企業の情報などを開示しているかなどコンテンツや作成者そのものも考慮される項目です。
またこれまでに紹介してきた経験・専門性・権威性も信頼を醸成する要素の一つです。総合的に見て、信用してもらえるかどうかという視点で対策する必要があります。
YMYLとは?E-E-A-Tとの違い
YMYLはあるジャンルを指し、E-E-A-Tはコンテンツに対する評価基準を指す言葉です。両者は密接に関係しますが、同じものではありません。
YMYL(Your Money or Your Life)とは、少しでも誤った情報が含まれていると、ユーザーの健康、財産を含む生活や人生に大きな影響を与えてしまうカテゴリやテーマを指します。
たとえば、以下のようなジャンルは、YMYLに該当します。
- 病気や治療、医薬品といった医療、健康、安全に関する内容
- 社会保障や公的サービスといった市民権、政府、法律に関連する内容
- 金融商品、投資、ローン、税金といった金融や財産に関する内容
- ニュース、時事問題
- 宗教、性別、人種、国籍といった人々の集団、グループ
- 送金や決済サービス、ECサイトといったショッピング関連
YMYLジャンルは人の人生にかかわるテーマであるため、よりいっそう慎重に情報を発信しなければなりません。誤った情報や十分に精査されていない情報で不利益を被る人がいないよう、信頼できる情報かどうかが見極められるため、E-E-A-Tが重視されるのです。
SEOでE-E-A-Tを重視すべき理由
SEOでは、ユーザーファーストなコンテンツ作りが求められています。冒頭でお伝えしたとおり、ユーザーファーストなコンテンツを作ることが検索エンジンからの評価にもつながるため、E-E-A-Tは欠かせない要素です。
YMYLジャンルはもちろんのこと、E-E-A-Tを考慮したコンテンツ作りは、ユーザーの信頼を得るのに必須です。ユーザーの信頼を得ることができれば、最後まで記事を読んでもらいやすくなり、結果的に離脱率低下や滞在時間の向上といったサイトへの反応も改善できます。
E-E-A-Tはほとんどの場面で重要視されますが、例外もあります。Googleの「検索評価ガイドライン」[2]によれば、SNSなどでエンターテイメントを目的としており、人に危害を与える可能性がないコンテンツなどでは必要ないとされています。
逆に言えば、その情報が人の行動や意思決定にかかわる可能性があるのであれば、ユーザーに有益な情報をより正しく届けるためにE-E-A-Tを考慮すべきといえるでしょう。
2.Google 「General Guidelines」
E-E-A-Tを高める対策を領域別に解説
では、どのようにすればE-E-A-Tを考慮した質の高いコンテンツを作成できるのでしょうか。ここからは、その具体的な方法を解説します。なおE-E-A-Tには、コンテンツ作成者が確認できるスコアがあるわけではありません。ユーザーファーストのコンテンツを作ることが本質であることを忘れないようにしてください。
Experience(経験)
経験(Experience)に関する評価を高めるには、経験・体験に基づいた深みのある独自情報を取り入れる必要があります。
インターネット上に掲載されている一般的な情報、競合サイトにも掲載されている特徴や概要といった項目だけではなく、取材や実際に利用・購入した感想といった一次情報を記事に盛り込みましょう。
たとえば次のようなイメージです。
- 現地の写真:どこにカフェがあるかわかるような店舗の外観写真、店内の雰囲気がわかる写真など
- 化粧品の検証:どれくらいメイクが崩れるか検証、使用感や質感を解説、色味などのレビュー
- 家電製品の使い勝手:オーブンレンジの火力の強弱(火の通り方・焦げやすさ)、使用年数に対する劣化具合など
- ビジネス:アンケート結果、検証結果など具体的な数値、成功事例の紹介、導入前後の比較など
Expertise(専門性)
専門性(Expertise)はWebサイトとしての専門性と、コンテンツ(記事ページ単体)としての専門性の2軸で考える必要があります。
Webサイトとしての専門性は、テーマを統一してコンスタントに更新したり、運営会社の事業にかかわりのあるテーマで作成したりすると評価されやすいです。一方、コンテンツとしての専門性は専門的な視点を踏まえた、一次情報等の独自の内容にする必要があります。
以下に専門性(Expertise)を高める主な方法を紹介します。
対策 | 詳細 |
---|---|
テーマやジャンルの統一化 | Webサイトのテーマを決めた上で、コンテンツやカテゴリをテーマに沿った内容で統一する (例)女性向けのシャンプー、コンディショナーをWebサイト全体のテーマにした場合、女性の髪の悩みに合わせたコンテンツ作りを意識する |
内部リンクの活用 | サイト内の関連記事を内部リンクして関連性を示すことで、そのテーマに特化していると認識されやすくなる |
独自性のある情報を盛り込む | 専門知識がないと記載が困難な経験・体験などの一次情報を記事内に盛り込む ※経験(Experience)と共通の対策でもある |
Authoritativeness(権威性)
権威性(Authoritativeness)を高めるには、発信する情報のテーマにおいて信用されているという第三者からの評価を得る必要があります。指名検索の増加を目指して認知を広げたり、目に見える形で他者から推奨されたりするような取り組みが求められます。
たとえば、以下のような方法が「権威性」を高める上で重要です。
対策 | 詳細 |
---|---|
他サイトからの被リンクを受ける | 公的機関、研究機関、その他権威性の高いサイトからの被リンクを受けることで、信頼できるコンテンツであると認識してもらえる |
サイテーション(引用、言及)の獲得 | 自社の企業名やサービス名などが取り上げられたり、コンテンツを引用されたりすることで、そのテーマで広く認知されているとして間接的な評価向上につながる |
記事の監修を依頼 | テーマに合った専門家へ記事の監修を依頼し、監修者情報の掲載することでユーザーからの信頼が高まる |
Trust(信頼)
信頼(Trust)を高めるには、前段で紹介した経験・専門性・権威性の対策を行いながら、以下のような施策についても取り組むことが大切です。ユーザーが安心して情報を受け取れるような工夫をしましょう
対策 | 詳細 |
---|---|
公的機関の情報を引用、参照する | 公的機関や研究機関など、信頼性の高い情報を基にデータ分析、解説などを行い、ユーザーが信頼できる情報を提供する |
定期的な更新を継続する (更新日を掲載するとなおよい) | 古い情報は誤った情報発信につながる可能性もあるため、既存記事の情報を定期的に更新して常に最新の情報にするよう努める |
運営者情報・執筆者情報を明記する | 専門家以外がコンテンツ作成にかかわっている場合においても、情報発信者の詳細を記すことで、信頼してもらえる |
WebサイトのSSL化 | Webサイトのデータを暗号化させるSSL化を取り入れて、セキュリティ対策を施す |
E-E-A-T対策として記事監修がおすすめの理由
ここまでE-E-A-T対策としていくつかの方法を紹介しました。しかし引用・被リンク・サイテーションなど、自社でコントロールが難しい方法もあります。そこでおすすめなのが記事監修です。以降ではE-E-A-T対策として記事監修がおすすめである理由を紹介します。
記事の権威性を高められる
専門家による監修は、記事の権威性を高める方法のひとつです。
たとえば健康情報を発信する記事であれば、医師に監修してもらうことで、世間的に認められた専門的な立場の人がコンテンツにかかわることになります。専門家が監修したことを明示することで、監修した人の権威をもって信頼感を高めることができるのです。
監修による情報の信頼性を担保
SEOにおける評価だけでなく、ユーザーからの信頼性を獲得する上でも、記事監修はメリットのある対策といえます。
記事監修では、監修者の氏名や顔写真、経歴などを記事に掲載できるケースもあります。監修者の情報が掲載された記事と、誰がかかわっているかわからない記事を比較した場合では、前者の方が信頼できると考える人がほとんどでしょう。
記事の最初に監修者の情報を掲載できれば、最後まで記事を読んでもらいやすくなります。
より専門的で正確な情報を記載できる
もちろん、記事監修はファーストビューでの信頼感を高めるだけではありません。ユーザーファーストな記事を作成するにあたって最も大切な、情報の正確さ・かゆいところまで手が届く細やかな情報を補完できるようになるのです。
たとえば医療記事の場合、公的機関などの情報を参考に執筆したとしても、社内の人材だけでより専門的で複雑な内容を正しく解説するのは難しいこともあります。記事テーマに沿った専門家へ監修を依頼すれば、情報の正誤だけでなく、より具体的で経験を伴った情報を追加することもできるでしょう。
一歩踏み込んだ、専門的なコンテンツを作成したい場合は専門家による監修が役立ちます。
既存記事があればすぐに始められる
自社サイトに既存記事があれば、すぐに導入できるのも記事監修の大きなメリットです。
たとえば、公的機関や研究機関などのサイトから被リンクを受けるためには、品質の高いコンテンツ作りを続けるなど、時間をかけて準備をする必要があります。しかし既に記事があるなら、原稿データを渡すだけですぐに監修してもらうことが可能です。
また記事監修サービスへ相談すれば、自社で監修者を探す必要がなく、専門家のキャスティングや紹介を受けることができます。さらに監修作業そのものは専門家が行うため、他の対策と比較して自社の作業負担は少なくて済みます。E-E-A-Tに対応したいもののリソースを確保できないときは、記事監修サービスへの依頼を検討してみるとよいでしょう。
記事監修については次の記事でも解説しているので併せて参考にしてください。
E-E-A-Tとはコンテンツの質を高めるために必要な要素
E-E-A-Tとは、サイトやコンテンツの品質に関する評価基準のことです。ユーザーにとって有益なコンテンツを目指すためには、Experience(経験)・Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)・Trust(信頼)を考慮することが大切です。
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